痙攣性便秘に限らず、便秘薬は極力使わないほうがいいのです。
なぜなら、便秘薬は無理矢理、腸を刺激することで排便を促す薬です。
出ない時は便秘薬、と習慣化してしまうと、腸が自らぜん動運動をして便を押し出す
能力を放棄してしまいます。
腸は筋肉でできていますから、鍛えなければ能力をキープできません。
ウデや足の力も、毎日腕立て伏せやウォーキングなどをしなければ、どんどん衰えるのと
同じで、腸も自らの力で動くように持って行かなければ衰えて、やがてその能力を
放棄してしまうのです。
便秘だからといって便秘薬を飲めば、確かに最初の頃は効きます。
小さな小粒がたったの1錠でも、強烈に効くでしょう。
しかし、薬に対して体は耐性を増してきます。
初めは1錠で効いていたものが、やがて2錠・・・3錠と増えていき、いつかは何錠飲んでも
無反応になってしまいます。
その結果、最終的には人工肛門を採用しないと、便が体から出なくなるのです。
だから便秘薬は・・・極力やめましょう。
でも、今の便秘が苦しい、何とかしたい、というのであれば、とりあえずは浣腸です。
浣腸は、直腸付近に溜まった水分のほとんどないカチカチの便に、水分を与えて柔らかくするので、出やすくなります。
腸に直接刺激を与えるわけではありませんから、便秘薬よりは安心です。
もちろん、浣腸も習慣化すると自力排便が難しくなってきますから、やはり根本的に便秘を解消できる方法を身につけるべきでしょう。